オヤノミカタブログ

株式会社オヤノミカタ 代表取締役 1978年生まれ。在学中にWeb制作を始め、その後、IT業界で活動。ワーカホリックな会社員生活から、一転、子育て中心の主夫生活へと移行し、子育てにおける両端の立場を経験。36歳で株式会社オヤノミカタ設立。滋賀県大津市在住。3児のパパ。

本当に仕事より子育てのほうが大変なのか? vol.2

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前回に引き続き、「子育てと仕事、どちらが大変か?」を考えてみます。前回の記事と併せて、夫婦間の認識の差を埋める一助として頂ければ幸いです。

前回の記事↓↓↓

「仕事のできる人」と「子育てのうまい人」の違い。

ワーカホリックな生活から子育て中心の生活に移行してみて思うのは、仕事と子育てでは、必要となる心構えがまったく違うということです。今、子育て中心の生活を続けられているのは、頭の中を仕事モードから子育てモードに切り替えることができたからです。

そもそも、仕事とはどういったものでしょうか。少し乱暴な言い方ですが、仕事とは、生活費を稼ぐことを目的として、与えられた業務をこなすことだと言えます。そして、業務をうまくこなせる人は、「仕事のできる人」と呼ばれ、より難しい業務を任されるようになります。そうすると、業務自体が、「与えられる」ものから「自ら考え出す」ものへと変わっていきます。

では、子育てとはどういったものでしょう。子育てとは、こどもの自立を目的として、こどもの世話をすることだと言えます。衣食住を提供し、安全や安心を確保し、教育を施し、心の成長をサポートする。いずれも、誰かから「与えられる」ものではなく、親自身が考え、実行していくものです。そして、心身ともに未熟なこども相手に、これらを実行し続けられる人が、「子育てのうまい人」と呼ばれます。

こうやって簡単に比較しただけでも、そのタイプがかなり違うことが分かります。夫婦間で衝突が起きてしまうのは、このまったくタイプの違う2つのものを、各々、どちらか一方の視点からのみ見てしまうからではないかと思います。相手の視点でものごとを見つめ直すことが、相互理解の第一歩です。

独学で学び、試行錯誤していくことが、子育ての基本。

もう少し詳しく見てみましょう。仕事の業務は与えられるものである、と書きました。例えば、営業職であれば、売上を確保するために、顧客へアプローチするのが業務です。また、製造職であれば、オーダーされた商品を製造し、納品することが業務です。また、管理職であれば、重大なミスが起こらないよう、人やプロジェクトのマネージメントをおこなうのが業務となります。

これらの業務は、基本的に会社から与えられるものです。もちろん、社員自身がやり方や目標を決める場合もありますし、役職が上がればその傾向は強くなりますが、それでも会社からの最低限の要望というものはあって、それをまったく無視することはできません。経営者でない限り、業務は与えられるものと考えてよいでしょう。

一方、子育ては、前述した通り、誰かから与えられるものではありません。また、子育ての学校がある訳ではありませんし、「これが正しい」という正解がある訳でもありません。独学で学び、試行錯誤していくことが、子育ての基本となります。今の時代、自分の親から直接の手ほどきを受けることも少なくなっているので、ますます能動的に動くことが必要とされています。

大変かどうかは、モチベーションによるところが大きい。

こうやって比較してみると、子育てのほうが、与えられることがない分、一般的には難易度が高そうに見えます。自ら学び、手探りで進めることが苦手な人にとって、子育ては険しい道のりとなるでしょう。

しかし、ここで気をつけないといけないのは、「難易度」=「大変さ」ではないということです。「大変だ」と感じるかどうかは、難易度そのものではなく、モチベーションの大きさに左右されます。大変そうに見えることでも、楽しそうに取り組んでいる人っていますよね。モチベーションが高ければ、難易度が高いことや、苦労が多いことは、問題にはならないのです。

例えば、こちらのサイトには、激務をこなしながら子育てとの両立を成功させているスーパーマザーがたくさん取り上げられていますが、やはり共通しているのはモチベーションの高さです↓↓↓

ワーキングマザーサバイバル | 東洋経済オンライン

仕事や子育ては、長期的に取り組まないといけない上に、途中で投げ出すことができません。そのため、モチベーションが低下した状態が続くと、「大変だ」と感じ続けることになり、精神的に追い込まれていきます。仕事にしろ、子育てにしろ、長期的なことを楽しんでやっている人というのは、モチベーションを維持し続けられている人だと言えるでしょう。

仕事は完了することが前提。そこで得られる達成感がモチベーションとなる。

それでは、両者のモチベーションについて見てみましょう。まず仕事についてですが、仕事は与えられた業務の完了を目指すものです。決められた期限までに完了できないようなら、残業や休日出勤をしてでも、完了まで持っていきます。見方を変えれば、仕事は完了することが前提であるということです。

そして、完了するということは、達成感を感じることにつながります。達成感は、何かを継続していく上で最大のモチベーションです。さらに、「満足いく成果が得られた」、「満足いく方法でできた」、「周りから評価された」といった成功体験が加われば、モチベーションはより強くなり、そこに「やりがい」や「誇り」が生まれます。

では、子育ての場合はどうでしょうか。「こどもの世話をする」ことが、仕事で言う業務に該当しますが、そこに期限や目標はありません。あるとすれば、「20年後」という気の遠くなるような期限と、「自立させる」という漠然とした目標があるだけです。

つまり、子育ては、仕事のように完了を目指すことができないのです。言い換えれば、日々の達成感をモチベーションにすることができないということ。頭が仕事モードのままだと、とたんにモチベーション不足に陥ります。

こどもと過ごす毎日の生活そのものを楽しむ姿勢が必要。

そもそも、「子育ての成果=こどもの成長」が見られるのは、20年という長い子育て期間中の、一瞬一瞬でしかありません。立ち上がる、言葉を覚える、入学や卒業、といったメモリアルな出来事だって、達成目標になるようなものではなく、子育てをしている中で自然とやって来るものです。そこにモチベーションアップを期待しても、限界があるのです。

やはり、子育てにおいては、こどもと過ごす毎日の生活そのものに楽しみを見出すことが必要です。遊んだり、会話をしたり、テレビを見たり、出掛けたり、そういった何気ない日常を楽しむことで、子育てのモチベーションとするのです。それができなければ、子育ては「大変な仕事」となってしまいます。

さらに、子育てを「取り組むもの」ではなく「意識する必要のない自然なもの」にすることが、20年という長い道のりを完走するための秘訣ではないかと思います。あまり過度な期待をせず、毎日を自然体で過ごす。子育てがうまい人は、それができているように思います。

まとめ

こうして、仕事と子育てをモチベーションの観点から比べてみると、達成感によるモチベーションアップが可能な仕事のほうが、一般的には「大変だ」と感じにくいのではないかと思います。一方、達成感を感じにくい子育てでは、こどもと過ごす毎日の生活をどれだけ楽しめるか、意識せずに自然体のままでいられるかが、鍵となります。頭の切り替えが必要ですね。

ただ、仕事にせよ子育てにせよ、うまくいかないことが続いてしまうと、モチベーションは下がってしまいます。特に、子育ては、うまくいかなくてイライラすることが多いのではないでしょうか。次回は、そのイライラの原因と、気持ちの切り替え方について書いてみたいと思います。

次回に続く・・・